『オオカミだぁ!』 | ちわわ図書館

『オオカミだぁ!』

サーラ・ファネッリ、掛川恭子訳

『オオカミだぁ!』

個人的お気に入り度:★★★


サーラ・ファネッリ, 掛川 恭子
オオカミだぁ!


オオカミが、友だちを見つけに町へ行く。


おばあさんのメガネを一緒にさがしてあげたり、

車を直している男に道具を手渡してあげたり、

お面をかぶった子ども達の遊びの輪に加わったりするが、

オオカミだとわかったとたん、

皆逃げ出したり、追い回したりで、友だちになってくれそうにない。

オオカミは落ち込んで、オオカミの友だち、

ロージーに、これまでのことを話す。


それをきいていた人間たちは……。


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人々がそれぞれの事情で、

初めはオオカミが見えない、というところが面白い。


おばあさんはメガネをなくしているからはっきり見えず、

車を修理中の男は車の下にもぐっているので相手が誰だかわからない。

お面をかぶった子ども達は、オオカミもお面なのだと思っている。


黒いエンピツの線でぼうぼうの毛並みに描かれた、

一見粗野で乱暴者に見えるオオカミが、
友だちをもとめて人間の町を歩き回るというところが

なんだかわいらしい。