『ちびうさまいご!』
ハリー・ホース、千葉茂樹訳
『ちびうさまいご!』
個人的お気に入り度:★★★
表紙がかわいいなと思って読んでみた。
きょうはうさぎの子、「ちびうさ」 のたんじょう日。
ちびうさは「ぼくはもう、おっきいんだ!」 とよろこぶ。
沢山のプレゼントをもらったちびうさ。
その中には、大きな赤い風船と、
前から行きたかった遊園地、「ラビットワールド」のチケットも。
家族でラビットワールドに遊びに行く。
ちびうさは大はしゃぎでどんどん先に進み、
ママに注意されても、もう大きいから迷子になんてならないと言う。
しかし、本人が大きいつもりでも、
乗ってみたい乗り物にはほとんど乗れないばかりか、
ジャングルジムやブランコもまだ無理だとママが言う。
やっとちびうさにも遊べそうな遊具が見つかり、
遊んだあとに、迷子になっていることに気づく。
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まだ小さいんだから無理だよ、いけないよ、と、
小さな子どもは大きな子どもや大人とちがって、
色々な制約がある。
もちろんそれはほとんどがその子の安全のためだったり、
しつけ上必要なことなのだが、
子どもにはそんなことは関係なく、
ひとりでやらせてくれよ!と思い始める。
ちびうさの場合は1人でどんどん行ってしまって
迷子になってしまうのだが、
私の場合は、1人でいきなりできると思い込んだのは、
泳いだり、逆立ちしたりすることだった。
3才のときに長島温泉のプールで、全然泳いだことがないのに
「泳げるから手を放して」 と親に言い、
プールの底に沈んだことがある。
また、小学校1年か2年のときに、
いきなり壁を使わず逆立ちしようとして
畳に頭から崩れ落ちたことが。
・・とまあ、私の場合は単なるバカで、このお話でいう
「もうおっきいんだから・・」とはちょっとちがうかもしれないが、
そういう子どもだったのもあってか、
ちびうさの、早く大きくなりたいという気持ち、
もうこんなに大きいからひとりでできるんだ、
という気持ちはよくわかる。
絵がかわいい。
ラビットワールドは、ジェットコースターや植木なんかもうさぎで、
ボートが人参だったりするのがそれらしいし、
ちびうさの着ている淡い空色のつなぎっぽい服も
赤ちゃんみたいで
(というと本人は「ぼくもうおっきいのに!」と怒りそうだが)
かわいらしい。